川島 隆太 教授

基本情報経歴主要業績研究紹介担当授業メッセージ

川島 隆太 教授

クラスター:認知・社会, 臨床, システム, 融合領域

専門の研究領域と研究テーマ
融合脳計測科学
「ヒト脳高次機能の研究とその社会応用」

関連ウェブページ
http://www.fbi.idac.tohoku.ac.jp/fbi/

基本情報

職位

教授

所属部局

加齢医学研究所

分野名

応用脳科学研究分野、脳機能開発研究分野、認知機能発達寄附研究部門

研究手法と
テクニック

機能的MRI、MEG、多チャンネルEEG、多チャンネルNIRS、携帯型NIRS、簡易型NIRS、TMS、7T動物用MRI、小動物用EEG、2光子顕微鏡、マルチユニット神経細胞活動記録、パッチクランプ、他

研究室所在地

星陵キャンパス 加齢医学研究所 プロジェクト棟

電話番号

022-717-7988

メールアドレス

fbi [@] idac.tohoku.ac.jp

所属学会

日本神経科学会、日本生理学会、Organization for Human Brain Mapping、Society for Neuroscience、The American Physiological Society

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経歴

昭和60年東北大学医学部卒業
平成元年東北大学大学院医学研究科修了
スウェーデン王国カロリンスカ研究所客員研究員
東北大学加齢医学研究所助手、同講師、東北大学未来科学技術共同研究センター教授を経て平成18年より現職
平成20年より東北大学ディスティングイッシュトプロフェッサー
平成21年より加齢医学研究所スマート・エイジング国際共同研究センター長

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主要業績

Takeuchi H, Sekiguchi A, Taki Y, Yokoyama S, Yomogida Y, Nozomi K, Yamanouchi T, Suzuki S, Kawashima R "Training of working memory impacts structural connectivity" Journal of Neuroscience, 30: 3297-303, 2010.

Yomogida Y, Sugiura M, Sassa Y, Wakusawa K, Sekiguchi A, Fukushima A, Takeuchi H, Horie K, Sato S, Kawashima R "The Neural Basis of Agency: An fMRI study" Neuroimage, 50: 198-207, 2010.

Tsukiura T, Mano Y, Sekiguchi A, Yomogida Y, Hoshi K, Kambara T, Takeuchi H, Sugiura M, Kawashima R "Dissociable roles of the anterior temporal regions in successful encoding of memory for person identity information" Journal of Cognitive Neuroscience, 22: 2226-2237, 2010.

Miura N, Sugiura M, Takahashi M, Sassa Y, Miyamoto A, Sato S, Horie K, Nakamura K, Kawashima R "Effect of motion smoothness on brain activity while observing a dance: an fMRI study using a humanoid robot " Social Neuroscience, 5: 40-58, 2010.

Taki Y, Hashizume H, Sassa Y, Takeuchi H, Wu K, Asano M, Asano K, Fukuda H, Kawashima R "Correlation between gray matter density-adjusted brain perfusion and age using brain MR images of 202 healthy children" Human Brain Mapping, in press

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研究紹介

応用脳科学研究分野では、脳機能を維持・向上する、精神的な健康感を向上するための手法を開発研究するにあたり、認知神経科学の観点から、大脳の前頭前野(PFC)の機能に注目をしています。人間の前頭前野は、もっとも高次な認知機能を司る場所として知られており、健全な社会生活を送るために必要な能力が宿っています。特に作動記憶(ワーキングメモリー)や実行機能と呼ばれている機能(将来の計画・企画や意思決定、行動の選択や統制などの基幹となる機能)に注目をしています。最新の脳機能イメージング技術や、認知神経科学、心理学、疫学などの知識を架橋融合した応用脳科学研究を展開し、健康な小児や成人、健全な社会生活を送っている高齢者の実行機能を向上させる原理を開発します。

脳機能開発研究分野では、機能的MRIや脳磁計(MEG)などを用いた人間の心の働きを画像化する脳機能イメージング研究、新しい超簡易型脳機能計測装置の開発、そしてそれらの技術を教育や福祉領域に応用することを目指した社会技術研究まで、広範囲の研究を、医学、理学、生命科学、工学、薬学、言語学、教育学、芸術学など、多彩な研究者が精力的に展開しています。脳科学研究では、脳機能イメージング研究と脳ダイナミクス研究を行っています。脳機能イメージング研究では、我々の興味は、ヒトの「心」にあります。脳と心の関連の研究を推進しながら、「ヒトとは何のための存在か?」「ヒトはどこから来て、どこに行くのか?」といった自然科学、人文科学双方にとっての永遠の命題の解を見つけることにチャレンジしています。脳ダイナミクス研究では、小動物を使って、神経細胞の活動や代謝、微小循環動態を調べることによって、脳の動作原理を解明しています。

認知発達寄附研究部門では、人間の脳と心の関連を脳機能イメージング装置によって解明しようとする脳科学研究を、教育学や認知心理学と融合することにより、子ども達の心身の健やかな成長や発達を促し、学習の意欲、論理的思考力、創造性、知的好奇心、探究心などを向上させる新しい具体的な教授・学習システムの研究開発を行います。近未来の研究目標は、①教育の客観的評価方法の開発、②脳を育む教育システムの開発、③心を育む生活環境の提案、になります。①教育の客観的評価方法の開発では、教授・学習法の妥当性、有効性を、脳機能イメージングや認知心理学手法によって定量的に評価可能な手法の開発を目指します。②脳を育む教育システムの開発では、学習者の認知特性に応じて知的能力を高める、発達段階および学習内容に応じた認知特性別学習といった、新しいオーダーメード型の教授・学習システムの開発を目指します。③心を育む生活環境の提案では、発達段階に応じて、生活習慣、親子のコミュニケーション、学習などが認知機能発達に与える影響について解明します。


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人間は社会的動物であり、自分と他者とのかかわりを認知処理する能力(社会認知能力)が人間の知性を特徴づけている。社会認知能力には少なくとも3つのレ ベルがあり、それぞれ異なる大脳皮質ネットワークの処理能力で説明されると考えられる。A)身体レベルの自他分離や他者の意図理解に関わるネットワーク、 B)概念レベルの他者意図理解や行動の推測に関わるネットワーク、C)自己の社会的価値を処理するネットワーク。


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ヒトの記憶機能に重要な脳領域である海馬(タツノオトシゴのこと)の神経活動。海馬の神経活動は加齢によって低下することが知られている。


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子供の脳は、発達と共に、脳に流れる血液の量(血流量といいます)が変化します。具体的には、脳のどの領域でも、ある時期までは血流量が増加し、その時期 を超えると今度は減少し、最終的に成人になる頃にある一定の値になります。これは、脳の成熟による変化を反映していますが、血流量が最も多くなる時期は、 脳の領域によって異なっています。

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担当授業

現在情報整理中になります

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メッセージ

学部生のみなさんへ
チームの全体ミーティングは英語で行っています。現准教授、博士研究員など外国人スタッフがいることも一因ですが、あくまでも世界レベルでの研究のみを目標に行っていますので、当然、対外発表の場も国際学会が中心になります。したがって、普段から自分の専門領域に関しては英語で討議ができるようするためのトレーニングとして位置づけており、研究室で直接米国人教師による英語教育も行っています。また、全ての大学院生は、入学した翌年の春に行われる国際学会が学会デビューになります。

「脳」は人間そのものですから、これまでの研究のバックグラウンドは一切問いません。研究は「探究心」が命ですから、個人の知的好奇心に応じた研究をサポートします。多くの皆さんが、このチームに合流してくださることを願っています。

高校生のみなさんへ
ヒトは何故生まれ、どこから来て、どこへ行くのか?この大命題を解くために、自然科学があり、哲学があり、宗教があります。残念なことに、この質問の答えはまだ誰も見つけることができていません。現代社会は、軽薄短小、今が快適で楽しければ満足という、キリギリス以下の価値観で大人達が暮らしています。物質の豊かさにのみ人々の関心がむけられ、心の豊かさが失われてしまった社会に生きている君たちだからこそ、「ヒトはどこから来て、どこに行くのか」の答えを模索することが大切です。東北大学で一緒に脳の研究を通して、この大命題にチャレンジしませんか?

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