栗木 一郎 准教授

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栗木 一郎 准教授

クラスター:システム, 融合領域

専門の研究領域と研究テーマ
色覚情報処理・視知覚の脳内メカニズム

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基本情報

職位

准教授

所属部局

電気通信研究所

分野名

知覚脳機能研究分野

研究手法と
テクニック

心理物理学、脳機能計測(MEG, EEG, fMRI)

研究室所在地

片平キャンパス 電気通信研究所本館

電話番号

メールアドレス

ikuriki [@] riec.tohoku.ac.jp

所属学会

日本視覚学会
映像情報メディア学会
日本光学会
電子情報通信学会
日本神経科学学会
Society for Neuroscience
Optical Society of America
International Colour Vision Society

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経歴

1991 東京大学 工学部 計数工学科 卒
1996 東京工業大学 大学院 総合理工学研究科 博士課程修了
1996 東京工業大学 像情報工学研究施設 助手
1999 東京大学大学院 工学系研究科 計数工学専攻 助手
2001 NTT コミュニケーション科学基礎研究所 研究員
2006 東北大学 電気通信研究所 助教授
2007 同 准教授(職名変更)

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主要業績

Yang J., Kanazawa S., Yamaguchi M.K., and Kuriki I. (2013). Investigation of color constancy in 4.5-month-old infants under a strict control of luminance contrast for individual subjects. Journal of Experimental Child Psychology, 115, 126-136,. http://dx.doi.org/10.1016/j.jecp.2012.11.013

Kashiwase Y., Matsumiya K., Kuriki I., and Shioiri S. (2012). Time courses of attentional modulation in neural amplification and synchronization measured with steady-state visual-evoked potentials. Journal of Cognitive Neuroscience, 24(8), 1779-1793.

Kuriki I., Nakamura S., Sun P., Matsumiya K., Ueno K., Tanaka K., Shioiri S., and Cheng K. (2011). Decoding Color Responses in Human Visual Cortex. IEICE, E94-A, 2, 473-479.

Kuriki I., Ashida H., Murakami I. and Kitaoka A. (2008). Functional brain imaging of the Rotating Snakes illusion by fMRI, Journal of Vision, 8 (10): 16, 1-10.

Nishida S., Watanabe J., Kuriki I., and Tokimoto T.(2007) Human visual system integrates color signals along motion trajectory. Current Biology, 17, 366-372.

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研究紹介

(1)「色を見ること」のメカニズム
普段の生活では様々な色をあまり意識せずに経験しています。我々が見ている視覚的な経験は、脳の中で構築されている神経信号によって作られていますが、色の信号がどのように生成されているかは実はよく解っていません。網膜の視細胞の信号から、その差分信号に変換されて脳に伝達される所まではよく解っていますが、我々が感じている色は別の信号形式で表現されていると最近は考えられています。その詳細なメカニズムについて、心理物理学(成人健常者、乳幼児、脳損傷者)による方法と、脳活動計測(MEG, fMRI)を用いて研究しています。

(2) 脳内での視覚情報の分離・統合
視覚の情報は最初に色や形、運動、といった要素情報に分離されて情報処理が行われます。それらの情報が脳内でどのように統合されているかを、心理物理学的な実験と脳活動計測を用いて研究しています。例えば、運動と色の情報処理を専門に行う部位は脳内で分かれていますが、これらの情報がどのように統合されているかを運動情報処理を用いて調べました。

(3) 脳内情報の解読(デコーディング)
脳内の視覚情報の信号形態がわかり、それが計測できるようになると、いま見ているものが何かを脳活動から推定できるようになります。例えば、視野内のどこへ意識(注意)を向けているかは、脳波で大まかに計測できるようになりました。また、色の情報についても、脳活動のデコーディングを行いました。

(4) 錯視の脳活動
脳内で生じる視覚信号に実世界との乖離が生じると、錯視が生じます。例えば、静止画が動いて見えるような錯視がありますが、この錯視は気のせいではなく、実際に動く物を見ている時と同じ脳活動を生じている事を脳活動計測で示しました(図1参照)。


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図1: 静止画なのに動きを感じる錯視「蛇の回転(北岡,2003)」を観察している際に感じる「動き」が、実際の運動を見た時の脳部位を活性化させた事を示し た。錯視画像を観察している時の脳活動と、統制画像(そっくりだが動きを感じない)を観察している時の脳活動を比べると、実運動の情報処理をする脳部位 hMT+ の活動に差が見られた。Kuriki et al., 2008 より。

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担当授業

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メッセージ

学部生のみなさんへ
工学部出身でも脳研究に参画し大いに貢献する事ができます。脳活動を含む生体情報の計測および結果の解析には、画像処理や信号処理の技術が不可欠です。新しいテクノロジーに基づく道具がなければ不可能な研究は沢山あります。生理学的なバックグラウンドは必ずしも必要ではありません。必要な知識は、研究に就いてから身につければ間に合います。脳のメカニズムには未解明の部分がまだたくさんあり、多くの研究者の参加が必要ですので、興味のある方のチャレンジを歓迎します。

高校生のみなさんへ
脳のメカニズムに関する研究は、宇宙に関する研究と同様に、広大な未知の領域が広がるフロンティア研究です。着眼点とアイディア次第で誰もが世界で初めての実験結果を見る事ができるチャンスを持っています。文系・理系のいずれからもアプローチできる領域です。興味があればぜひこの領域への参加を検討して下さい。

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