虫明 元 教授

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虫明 元 教授

クラスター:システム, 融合領域

専門の研究領域と研究テーマ
神経生理学
「前頭葉の認知的行動制御機構の研究」
と脳機能計測機器の開発

関連ウェブページ
http://www.neurophysiology.med.tohoku.ac.jp/

基本情報

職位

教授

所属部局

医学系研究科

分野名

生体システム生理学分野

研究手法と
テクニック

サルを用いた認知行動中の脳活動計測技術
多機能電極を用いた同時多点記録
光遺伝学的手法を組み合わせた局所回路解析

研究室所在地

星陵キャンパス一号棟

電話番号

022-717-8073

メールアドレス

hmushiak [@] med.tohoku.ac.jp

所属学会

日本神経科学会
日本生理学学会
北米神経学会

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経歴

1987年 東北大学医学部大学院卒業、医学博士
1989年-1993年 ニューヨーク州立大学医学部生理学学科Peter L. Strick教授の元でポスドクの後、東北大学医学部第二生理学講座助手
1996年-1999年 科学技術振興事業団さきがけ21研究員兼任
1997年 東北大学医学部生体システム生理分野助教授
1999-2004年 戦略的基礎研究推進事業の研究領域 「脳を知る」の「行動制御系としての前頭前野機能の解明」(代表研究者 丹治 順)の分担研究員
2005年 東北大学医学部生体システム生理分野教授として現在に至る

著書に「問題解決とその神経機構」(「認知科学の新展開2 コミュニケーションと思考」分担 岩波書店2001年)、学習と脳 ―器用さを獲得する脳―(サイエンス社、2007年)など。

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主要業績

Mita Akihisa, Mushiake Hajime, Shima Keisetsu, Matsuzaka Yoshiya and Tanji Jun (2009)Interval-time coding by neurons in the presupplementary and supplementary motor areas nature neuroscience12:502-507

Sakamoto K, Mushiake H, Saito N, Aihara K, Yano M and Tanji J(2008)Discharge Synchrony during the Transition of Behavioral Goal Representations Encoded by Discharge Rates of Prefrontal Neurons Cerebral Cortex 18:2036-45

Shima K, Isoda M, Mushiake H and Tanji J (2007)Categorization of behavioral sequences in the prefrontal cortex Nature 445:315-8

Mushiake H, Saito N, Sakamoto K, Itoyama Y, Tanji J. 2006 Activity in the lateral prefrontal cortex reflects multiple steps of future events in action plans. Neuron. 50:631-41.

Saito N, Mushiake H,Sakamoto K, Itoyama Y and Tanji J(2005) Representation of immediate and final behavioral goals in the monkey prefrontal cortex during an instructed delay period Cerebral Cortex 15:1535-46

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研究紹介

最近の脳研究の進展によって、大脳の機能理解への端緒が開かれ、認知、行動、記憶、情動などの機能を支える生理学的なメカニズムを細胞レベルで調べることが可能となった。私の研究室では脳ー身体ー動的環境としてとらえて、その相互作用から高次認知機能をとらえる身体性認知神経科学的立場から随意性、問題解決、意思決定、運動制御などの機能を神経生理学の手法により機能解明する。最近の関心を向けている研究領域は、動作の制御や行動の発現からより認知的な脳機能の階層的な神経機構へと向かっている。特に、最近の身体性認知科学によれば、ヒト、動物、ロボットは、環境と相互作用する行為者として見なして、等しく研究対象となる。このような認知科学の立場から、問題解決を行う神経機構を明らかにすることが大切である。すなわち、行うべき運動を決定し、それを企画・構成し、準備する過程はどのようなメカニズムで行われるか、それらの過程において、知覚情報や記憶情報如何に取り入れ、操作し、行動発現に利用するかという問題をわれわれは具体的に解明しようとしている。

研究手法としては、まずコンピューター制御下で形成された実験系において動物に行動訓練を行い、さまざまな認知的機能を要求する。そのような実験の場において多様に定義された行動の局面において、大脳の高次運動野ないし連合野から脳細胞活動を記録し、時系列的に詳細な解析を行う。例えば最近の教室のテーマは、問題解決課題として迷路をもちいた経路選択課題で前頭前野の遂行機能の神経機構を解明している。ゴール設定、計画、遂行、評価の過程の各フェーズへの前頭連合野の関与を神経生理学的に調べている。また両手連続動作を用いて、動作情報、効果器情報、順序動作情報などが、脳のどのように部位にどのように表現されているか、また情報表現の動的力学系としてとらえ、状態維持や遷移をアトラクターモデルから検討している。また数を用いた認知的道具使用課題を考案して、数的認知機能の解明を目指している。時間生成の神経機構の研究を行い、脳の中で時間がいかに認知され生成されていくかの神経機構を調べつつある。

一方で神経活動を記録する技術とりわけ多数の記録的を持つ電極の開発や光遺伝学の実験系を組み合わせた多機能電極の開発を、医工学、情報科学、生命科学の共同研究者と開発している。現在の脳神経科学は、技術開発が進みにつれ新しい実験パラダイムを模索して、基礎研究や臨床応用へのさまざまな展開が期待されている。新たな脳科学技術の出現や応用により、脳科学がさまざまに広がり心理学のみならず倫理、経済、法学などのさまざまな人文科学へも学際的な研究分野が生まれてきている。このような学際的な分野も視野に入れて研究を行っている。


c2_32_mushiake_h1
前頭前野では、将来の手順操作を瞬時にプランニングしている。一方で実行期には、操作するときに順序にその操作内容を表現している。前頭前野ではプランニングと其の遂行の両面に関わる。


c2_32_mushiake_h2
神経活動を記録する技術とりわけ多数の記録的を持つ電極の開発や光遺伝学の実験系を組み合わせた多機能電極の開発を、医工学、情報科学、生命科学の共同研究者と開発している。

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担当授業

現在情報整理中になります

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メッセージ

学部生のみなさんへ
脳研究は、学科横断的な広い視野をもった研究分野です。当分野の関心領域は行動制御に関わる脳神経機構の解明以外にも、脳活動計測技術、さらには脳神経回路の活動の動的なモデル化の研究なども共同研究しております。また直接関わらない分野でなっても脳科学との学際的な研究を進めたいと真剣に思っている方はぜひ連絡をお待ちしております。

高校生のみなさんへ
脳神経科学は、人の心のはたらきを科学する大変魅力的な分野であり、急速に研究分野を広げています。自分たちは行動と脳を結びつけて理解して役立てる事と、そのような研究するための技術開発を一緒に行っています。脳はまだわからないことも多く新しい研究が必要です。ぜひ大学に入って新しい脳研究分野を一緒に開拓していきましょう。

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