杉浦 元亮 教授

基本情報経歴主要業績研究紹介担当授業メッセージ

杉浦 元亮 教授

クラスター:認知・社会, システム, 融合領域

専門の研究領域と研究テーマ
人間らしさの高次認知脳メカニズムの研究(自己・コミュニケーション・ポジティブ心理学)
加齢・災害人間脳科学

関連ウェブページ
http://www.hubs.idac.tohoku.ac.jp/

基本情報

職位

教授

所属部局

加齢医学研究所・災害科学国際研究所

分野名

人間脳科学研究分野・災害情報認知研究分野

研究手法と
テクニック

機能的MRI

研究室所在地

星陵キャンパス 加齢医学研究所 スマートエイジング棟

電話番号

022-717-8563

メールアドレス

sugiura [@] tohoku.ac.jp

所属学会

Organization for Human Brain Mapping
Cognitive Neuroscience Society
Society for Neuroscience
日本神経科学学会
日本心理学会

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経歴

平成8年  東北大学医学部卒
平成12年 東北大学大学院医学研究科-博士(医学)
平成13年 東北大学未来科学技術共同研究センター助手
平成14年 ユーリヒ(ドイツ)研究センター医学研究所客員研究員(学術振興会海外特別研究員)
平成16年 宮城教育大学教育学部助教授
平成18年 生理学研究所大脳皮質機能研究系助教授
平成20年 東北大学加齢医学研究所准教授
平成28年より現職

平成22年度科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞を「自己認識の脳メカニズムの研究」で受賞

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主要業績

Yokoyama R, Sugiura M, Yamamoto Y, Nejad KK, Kawashima R. Neural bases of the adaptive mechanisms associated with reciprocal partner choice. Neuroimage. 2017 Jan 15;145(Pt A):74-81. doi:10.1016/j.neuroimage.2016.09.052.

Sugiura M. Functional neuroimaging of normal aging: Declining brain, adapting brain. Ageing Res Rev. 2016 Sep;30:61-72. doi: 10.1016/j.arr.2016.02.006.

Sugiura M, Sato S, Nouchi R, Honda A, Abe T, Muramoto T, Imamura F. Eight Personal Characteristics Associated with the Power to Live with Disasters as Indicated by Survivors of the 2011 Great East Japan Earthquake Disaster. PLoS One. 2015 Jul 1;10(7):e0130349. doi: 10.1371/journal.pone.0130349.

Sugiura M. Three faces of self-face recognition: potential for a multi-dimensional diagnostic tool. Neurosci Res. 2015 Jan;90:56-64. doi:10.1016/j.neures.2014.10.002.

Sugiura M, Yomogida Y, Mano Y, Sassa Y, Kambara T, Sekiguchi A, Kawashima R. From social-signal detection to higher social cognition: an fMRI approach. SocCogn Affect Neurosci. 2014 Sep;9(9):1303-9. doi: 10.1093/scan/nst119.

Sugiura M. Associative account of self-cognition: extended forward model and multi-layer structure. Front Hum Neurosci. 2013 Aug 30;7:535. doi:10.3389/fnhum.2013.00535.

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研究紹介

自己とは何か? ―3つに分けると簡単に説明できる―
「自己」にはいろいろな側面があり、自然科学で扱うのは難しそうです。ところが神経基盤で大きく3つに整理すると、扱いが簡単になります(図1)。
■身体的自己:自分の身体を他の外界から区別する認知処理には、高次感覚野と運動関連領野が関与します。脳機能イメージングでは、自分の顔や自分の身体運 動を認識する時に、これらの領域の脳活動変化をとらえることができます。
■社会的自他関係:自己と他者との社会的関係は、側頭-頭頂接合部・前頭前野背内側・側頭極のネットワークで認知処理されます。自分の個人的な知人を認知 した時や、他者からの視線を察知した時に、これらの領域が活動します。
■自己の社会的価値:自己の社会的価値は、前頭前野腹内側・後部帯状回のネットワークで認知処理されます。自分の性格や能力について評価している時や、他 者と比較可能な文脈での自己認知時に、これらの領域が活動します。
(本当に3つだけなのでしょうか?本当はまだ研究中です。)

社会認知モデルの再構築 ―内部シェーマですべてが説明できる!―
3つの自己はすべて内部シェーマ(出力とフィードバック入力の結びつき)で説明できます。身体的自己は運動出力とそのフィードバック感覚入力の結びつき (運動感覚シェーマ)、社会的自他関係は対人行動とそれに対する他者の反応との結びつき(対人関係シェーマ)、自己の社会的価値は自己の社会行動とそれ対 する社会評価の結びつき(社会価値シェーマ)です(図2)。
内部シェーマは「自己」だけでなく様々な社会認知モデルを説明することができます。例えば「心の理論」は対人関係シェーマで、「ミラー(ニューロン)システム」は運動感覚シェーマで、といった具合に。
(そんなに簡単な話でしょうか?本当はこれから確かめなければいけません。)

社会科学のツールとして ―実は難しい、脳機能イメージングの使い方―
様々な社会科学分野の研究者と共同研究を行っています。異なる発想のぶつかり合いは刺激的で楽しいものです。社会科学系の既存の実験パラダイムは、そのま ま脳活動測定に持ち込んでも大概うまくいきません。脳機能イメージングを活用するには、研究目的のレベルで発想の転換が必要です。以下の3つの視点はいか がでしょう。
■社会科学のモデルを検証する:社会科学のモデルは、元をたどると昔の著名な研究者の直感に過ぎない、ということがしばしばです。その妥当性を脳科学的に検証してみましょう。
■新しいモデルを構築する:人の心の働きについて適切なモデルが世の中に存在しないという事があります。それなら実験課題を作って脳活動を測定してみま しょう。活動領域についての先行知見から突破口が開けるかも知れません(図3)。
■心の働きや個性の指標として:人の心の中や、個人特性は、多くの場合客観的に測定するのが困難です。脳活動を指標にしてこれが測定できるかもしれません。


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図1:3つの自己の神経基盤(脳機能イメージング実験結果の例).A)身体的自己(自分の顔の認知>友人の顔認知)、B)社会的自他関係(個人的知り合いの顔認知>有名人の顔認知)、C)自己の社会的価値(他者と比較可能な文脈での自己認知>友人の顔認知)


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図2:内部シェーマ.A)身体的自己:運動出力とそのフィードバック感覚入力の結びつき(運動感覚シェーマ)、B)社会的自他関係:対人行動とそれに対す る他者の反応との結びつき(対人関係シェーマ)、C)自己の社会的価値:自己の社会行動とそれ対する社会評価の結びつき(社会価値シェーマ)


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図3:外国語教育の専門家との共同研究成果.A)実際の状況で習得した語彙(韓国語)と、B)テキストから習得した語彙、C)語彙テスト時の脳活動を比較 すると、実際の状況で習得した語彙は、母語と同様に頭頂葉の縁上回という領域の活動をより高めることが分かった。この領域の機能を詳しく調べれば、外国語 習得の新しい認知モデル構築が可能になる。Jeong H, et al. Neuroimage. 2010; 50: 802-809.

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担当授業

現在情報整理中になります

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メッセージ

学部生のみなさんへ
「自己はそんな簡単じゃない!」と言うそこのあなた!是非実験で証明しに来て下さい、喜んでお手伝いします。「こんなテーマが脳科学で扱えるか!」というチャレンジャーも大歓迎です。

高校生のみなさんへ
脳科学はこれからいろいろな場面で役に立ちます。研究も面白いです。

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